『奈良美智』への聖地巡礼 青森県立美術館の巨大オブジェ『あおもり犬』の制作コンセプトに迫ってみる

改めて『Hico’s Closet』はファッション愛を叫ぶがコンセプトですが、身につけるものに限らず、芸術作品やインテリアや雑貨等も箸休め程度に紹介していきたいなって当初より思っておりまして、遂に実行の時。

Hico

大局としてはおしゃれ愛を叫ぶなんです。

この記事はこんなヒトにおすすめ
  • ファッションだけでなくオシャレなもの(雑貨や小物、インテリア等)にも興味がある
  • いつか青森に旅してみたいと思っている
  • 奈良美智のことを知らずに青森県立美術館に行ってしまった(←この記事読んだら、おそらくまた行きたくなります笑)
Hico

本日は私の大好きな現代芸術家「奈良美智」(奇しくも出身地も一緒)と「あおもり愛」を叫びます。

目次

奈良美智ってそもそもどんな人?

そもそも本日の主役「奈良美智」のこと、さらに「あおもり犬」を貯蔵してる「青森県立美術館」のこと知らないよねって人もいると思うので、Hico’s memoもまじえて、コーナーを進めていきます

Hico’s memo(人物紹介)

人物:奈良美智(ナラヨシトモ)

青森県出身の日本を代表する現代美術家で絵画やドローイング、彫刻、陶芸作品を手掛ける。睨みつける鋭い目つきが象徴的な女の子、どことなくアンニュイな犬ちゃん。一見漫画のような独特のタッチで、真似できそうでできないキャラクターたちはすぐに奈良作品だと気づく。作品の多くはかわいさと凶暴さが共存し平和に対する願いが込められています。絵画のオークションでは億単位での落札もあり、村上隆や草間彌生らと共に現代アートのトレンドリーダーとして駆け抜けております。

公式HP: https://www.yoshitomonara.com

Hico

スウェーデン映画の「ロッタちゃんはじめてのおつかい」の少女のイラストが最初知るきっかけだったかな

Sana

名前だけだと女性美術家って思われる事もあるみたいね。

Sana

独特の女の子のイラストは知ってるけど、誰が描いたか?ってのが繋がらないことも。。

Hico

それあるあるよね。でも世界的には超のつく有名人。

Hico

生々しいけど奈良作品の資産価値やばい笑。。当時買っとけば良かったなって後悔(涙。。

聖地巡礼 『あおもり犬』を訪ねて 

コロナ禍は自粛していた地元青森への帰省をこの夏に決行しました。4年ぶりですかね。帰省時に必ず観光するスポットのひとつが青森県立美術館です。奈良美智作品も多数扱ってます。

Hico’s memo(スポット紹介)

スポット名:青森県立美術館

青森県立美術館を手掛けたのは建築家の青木淳。白を基調としたホワイトキューブな建物が印象的で隣接する三内丸山遺跡から着想を得ています。2006年に開館。色彩の魔術師マルク・シャガールの背景画「アレコ」をはじめ、現代美術の奈良美智、20世紀を代表する版画家の棟方志功、ウルトラマンをはじめとする特撮デザインを手掛けた成田亨など、世界的に名声を得ている青森県出身アーティストの作品を多数収蔵している。

公式HP: https://www.aomori-museum.jp

美術館の外壁の至るところに森をイメージしたオブジェがある。夜間はライトアップされて幻想的
Hico

余談ですが・・・
『あおもり』の事、『あーもり』って言うのはHicoだけでしょうか・・・?

Sana

それ津軽弁?あんまり聞かないわね。ってそれは置いといて本編進めましょう!

圧巻の『あおもり犬』

青森県立美術館の屋外スペースに「あおもり犬」が鎮座しております。

鎮座って言うと大袈裟って思うでしょうが、全くそんなことはないです。人物入りの写真がアップできず、大きさのイメージ湧かないかもですが、高さ8.5メートル、幅6.7メートルの巨大オブジェで、大仏を見上げてるような感覚です。

この「あおもり犬」は、美術館設立当時からのシンボル的な存在で一番の人気スポット(冬季期間は積雪の関係で屋外スペースには出れません)

奈良美智作品は他にも八角堂に「森の子」、室内にも多数の作品が収蔵されており、奈良ファンには涙もんの聖地です

Hico

帰省時に青森県立美術館に毎度立ち寄ってしまう理由です。

「あおもり犬」に触れたり一緒に写真をとれたりもして、実際の大きさを体感できます。又角度によってはいろんな表情も見てとれます

美術館というと何処となく他人行儀で無言になりがちですが、屋外ということもあり、皆の表情が自然とほぐれる。改めてファンならずとも来訪者全てを癒してくれる特別なスポットなのです。

あおもり犬同様に屋外展示されている「森の子」
屋内では奈良美智といえばこれっていう作品に多数出会えます

『あおもり犬』のコンセプトは?謎の解明に迫る!

そんな「あおもり犬」。どこか寂しげにも見える表情なんですが、よくよく見るといくつか疑問に思う事があります。

  • まん丸な花壇がそこにあるのはなぜ?
  • あおもり犬が塀に囲まれてるのはなぜ?
  • あおもり犬の下半身が地面に埋まってるのはなぜ?

一つ目の謎について

一つ目の謎、まん丸な花壇はお天気の良い日に腰掛けてる人が多く特に気にする風景ではないんですけど。。なぜここに花壇があるのか?って考えはじめたら、どうしても気になっちゃいます。

Sana

SANAはすぐ気付いた!クンクン

謎の正体① “まん丸な花壇は、あおもり犬のご飯の器を模している”

あおもり犬と花壇、視野を広げて全体を見渡してみると、「ご飯の器なんだー」って、勘の良い人はすぐに気付くと思います。

その世界観に気付くと「あおもり犬」も心なしか表情が柔くなったような?芸術にはまるっきり素人の私ですが、時には寂しくそしてある時は優しい表情も見せてくれる繊細な作り込みに感服です。

二つ目、三つ目の謎について、これが今回の本丸

二つ目、三つ目の謎は同じ理由に帰一します。その謎はこの地域全体にヒントがありました。

Hico’s memoにも記載してますが、世界遺産の三内丸山遺跡が美術館に隣接しておりますが、その遺跡群から着想を得て美術館は建造されております。これが最大のヒントというか、正解そのものでした。

謎の正体②③ “あおもり犬、今まさに発掘されている瞬間”

建物同様に「遺跡発掘」が、「あおもり犬」設立のテーマ、コンセプトだったのです。遺跡発掘時はキューブ型に綺麗に掘っていくのが一般的。塀に囲まれてるように見えたのは錯覚で、キューブ型に綺麗に周囲を掘り起こされてる時にひょっこりと「あおもり犬」が現れ出た絵図だったのです。

Sana

だがら下半身が埋まっていたのね。ずっと辛くないかなって思ってたの

三内丸山遺跡の掘り起こしのイメージ。ここからあおもり犬が出土したのかもしれません

俯き、そして目を伏せてじっとこの時を待っていた「あおもり犬」。どこか寂しげなんだけど、見つけてくれてありがとう的なホッとした瞬間が、あの寂しくもあり、優しくも見える表情にあらわれていたんでしょうか。

今回の知っておくべき豆知識でした。これを知ってると知らないとでは、「あおもり犬」を訪ねた時の感動も雲泥の差かなって。

是非青森に観光に訪れた際は、一度に二度美味しい、世界遺産の「三内丸山遺跡」と「青森県立美術館」を訪れてみてはどうでしょうか?

三内丸山遺跡(復元図)の一角です
Hico

なんて粋なコンセプト。’あーもり’最高だね

Sana

うんうんSANAも、あおもり犬に会ってみたいと思いました。

余談ですが・・・もう一つ

奈良美智の絵本作品「ともだちがほしかったこいぬ」との接点もありそうです。こちらは誰にも気付いてもらえなかった大きな犬が女の子に見つけてもらうというお話。あおもり犬=大きな犬、何か今回の設定とダブるような気もしてならないです。こちらは公式見解ではない、私の勝手な推測なので、あくまで想像の世界で楽しんでください。

『あおもり犬』の貯金箱を購入しました

カラフルな『あおもり犬」を大人買い

今夏の帰省時に奈良さんのデザイングッズ「あおもり犬」の貯金箱を購入。以前からホワイトとブルーは所有してましたが、新色として加わったピンクとブラウンも揃えたい衝動にかられ全4色をコンプリート。大人買いです。

Sana

(チョコタンの)私は同系色のブラウンのあおもり犬が気になるわ。

Hico

色の違いだけなんだけど、それぞれ性格や感情の違いが表現されてるように見えてくるから凄い

コレクション雑貨ですので透明ケースからも開封し難く梱包のままの写真で失礼します。雑貨なのでアイテムレビューって感じでもないですし、さらりと終了。奈良さんグッズは今後も紹介させてください

「The Beginning Place ここから」は・・・

Hico

奈良さんの事調べててわかったのですが、現在開催中の個展「The Beginning Place ここから」は全国巡回無し、青森県立美術館でしかやらないんだって・・・汗

Sana

奈良さん曰く、「展示だけではなく、外の風景や吸ってきた空気も見てほしい」って・・・

Hico

その時その場所での個展が多いんだよね、奈良さんは。特に海外も多い。今回は雪の’あーもり’での開催「あおもり犬」の雪帽子を観にいくっきゃないかな

個展行けると信じて。雪帽子の写真楽しみに待っていてください。

ではではこれにて年内の投稿は終了、良いお年を。

目次