- やたらと撥水や防水というキーワードを聞くけど、違いがわからない(実は同じだと思ってた・・・とか)
- 梅雨時でも快適に過ごせるアイテムが欲しい
- 撥水と防水のメンテナンス知識を身に付けて、アイテムを長く愛用したい
アウトドアやキャンプの影響かしら、撥水防水のキーワードは頻繁に聞くわね
そうそう、ファッション界においても機能性アイテムは重
宝されてるし、Hico’s Closetでも取り扱いが多いよ
そんな撥水と防水について、折角なのでしっかり知っておこうってのが今回の記事です
「撥水」と「防水」の違いを知っとく
最低限これだけは知っておこう
撥水:生地表面で水を弾く機能のこと
防水:生地の裏側まで水を通さない機能のこと
機能についてもう少し詳しく。違いがわかるかと
生地の表面もしくは生地を構成する糸に特殊なコーティングをすることで、生地表面をコロコロと玉状となって水が転がり落ちて、生地が濡れるのを防ぐのが撥水機能。
一方、塩化ビニルや合成ゴム等で生地そのものを水を通さない素材で作ったり、染み出す原因となる生地の隙間にゴムを塗り込んで水を通さないように加工するのが防水機能。
続いてメリデメを纏めてみたよ
メリット①:コロコロ玉状になるので効果を実感、弾いてる感がなんだか楽しい
メリット②:通気性が担保できていて、ムレ感が少ない
デメリット①:撥水期間は限定的、徐々に効果が薄れていく
デメリット②:生地への染み込みは歪めない
メリット①:浸水を防ぐ、生地への染み込みがない
メリット②:効果は長期間持続する(あくまで撥水生地との比較、永久ではない。生地の摩耗により劣化)
デメリット①:布目に隙間が無いため、通気性が悪くムレ感がある
デメリット②:ムレを軽減した生地はコスト高(有名なのはゴアテックス)
似てるようで似てないのが一目瞭然ね
[失敗体験談]撥水だから大丈夫・・・と思って・・・びしょびしょの大失敗
水を弾くんであれば水を通さないのではないか?わざわざコスト高なゴアテックス等の防水を選ぶ必要があるのかって思っちゃいませんか?
私もその一人。。その理解不足が大きな過ちを・・・
それはとある大雨の日、傘が壊れちゃって、強撥水を売りにするズボンを着用してたので大丈夫じゃないかって勝手に思い込み。。数百円をケチり、代えの傘を買わなかったんです。。、、
そしたら、あれっ、なんか湿ってる?いやいやまさか。。
おいおい、冷てーぞって、思った時には時既に遅し。。めちゃ濡れてました。。涙
撥水なんで合羽代わりになるっしょって思ってたけど、それは無理な注文なんですね。。下着までびっしょり・・・
おいーおかしいじゃないかーって叫んでた
でもなぜ水通しちゃうの?Sanaもわかんないけど?
正しく撥水機能の仕組みを知っとく
撥水生地においては「撥水基(はっすいき)」と呼ばれる分子レベルの細かい突起物をたくさん作ることで水滴を弾かせるのです。
撥水基が立ってる状態(右図)であれば水の特性でコロコロ玉状になって流れ落ちます。これが私たちが目にする事ができる撥水の仕組みです。
ですが、油や汚れが付着したり、洗濯の摩擦によって、立っていた撥水基が倒れていくと、撥水効果が薄れていくのです(右図)
撥水基が倒れてしまった状態で、プラス大雨に当たったりすると、撥水を一度に許容できる範囲を超えてしまい浸水するっていう最悪シナリオに陥ってしまいます。
あとはファスナーや縫い目なんかからも浸水していきます。高価なアウトドア用品なんかでよく見られる止水ファスナーやシーリングテープも浸水をシャットダウンする重要な要素になってきます。(が、今日のお話の本筋ではないので割愛。。)
洗濯方法・メンテナンスについて知っとく
洗濯しないほうが良い?って聞いた事あるけど・・・
改めての注意点。
洗濯の摩擦によって撥水基が倒れて効果が薄れるくらいなら「洗濯は極力控えた方が良くない?」「摩擦も少ないし皺にもならない、襟元も伸びないし・・・」って、まことしやかに都市伝説を聞いたりもしますが、それは大きな間違いです!
使用頻度が上がり、油汚れや目に見えない汚れによっても、結局撥水基は倒れてしまうので、機能を低下させる原因となってしまいます。摩擦を意識するばかり洗濯しないなんて不衛生極まりない。根本として気をつけましょう。
正しい洗濯方法はこれ
- 定期的な洗濯(着用する度に洗濯はしなくて良い)
- 洗剤はあくまで中性洗剤。エ◯ー◯等のおしゃれ着用洗剤や柔軟剤は使用しない
- ドライやデリケートコースで緩めに洗濯、濯ぎは長め、脱水は気持ち程度
- 洗濯ネットに入れる(どんな洗濯用途においても共通項)
- 陰干しプラス風通しが良い場所で乾かす
- 前述のごとくですがバランスとりましょ。やりすぎずやらなすぎずです。普通に汚れが気になったら洗濯します
- おしゃれ着用洗剤は優秀なのですが、撥水基のコーティングの上におしゃれ着用独自のコーティングを上塗りしてしまう事になるので、撥水基本来のコーティング効果を奪いかねません。撥水生地独自の洗剤もWEB上で販売されてますが、面倒だなって思う方はあえてこだわり不要です。個人的にもここはあえて感はなく中性洗剤使ってます
- 濯ぎ長めにして生地に洗剤を残さないのがコツ。洗剤量を少なめに調節するも有りです。脱水は摩擦を避ける為ですので、むしろしてくれるなレベル。ここは要注意ですね
- もはや言うまでもなく基本の「き」です
- 撥水には直接関係ありませんが、日焼けして色落ち等も考慮すると陰干しがベストです。
③はラーメンみたいでしょ笑
ちなみに、麺バリカタ、味薄め、油は多めが家系ラーメンの私のこだわりです
⑤陰干しはあくまでベストの干し方。ついつい太陽光にて干しちゃうのよね
撥水効果を復活させるメンテナンス方法
ここから、もうひと踏ん張り
- 乾燥機で乾燥する(20分ほど)←おすすめ
- あて布をしてアイロン掛け
- ドライヤーやダイソン等の温風をあてる
撥水の復活には熱を加えるが大切。乾燥機を所有してるなら、それが一番効果的だし楽ちん。選択表示の乾燥有無にも注意だね
ここまででも普通はお腹いっぱいと思いますが、どうしても復活させたいという方はこちらへ
- 市販の撥水剤を使用する(+乾燥機※)
※付け込みタイプの撥水剤は乾燥機で熱処理する必要があるものが多いです
市販の撥水剤を使用する事によって撥水効果を復活させることができますが、こちらは最終手段。どうしても愛着がある撥水アイテムなんですーとかの時ですかね。。ここまで使いこめたら撥水ウェアも満足でしょうってレベルです。
撥水機能が低下していない商品に使用する場合は逆効果になる可能性もありますのであくまで最終兵器ということを念頭に入れときましょう
編集後記
これを書きはじめてる頃から全国的に梅雨入りしました。
撥水防水系のレインウェアやシューズが役立つ季節ですね。1〜2着、雨用途の商品を購入してみるのも個人的には良いかと思いますよ。気持ちがハイになって梅雨時も少しは楽しく過ごせます。着用後はしっかりとメンテナンスして秋雨や来年の梅雨に備えましょう。そんな時に少しでも本記事が役に立つと幸いです
ではまた。